もうすぐ母の命日なので
お花を注文にお花屋さんに行った
余り広くないお店のカウンターは
入荷したばかりらしいバラの花が
100本ぐらいづつ二カ所に置かれていて
いっぱいだった
思わずその花に顔を近づけ
クンクンしていたら
その花の向こうに 微笑んでいる
お店の人の顔が見えた
わたしの一番好きな花はなんだろう?
母はカサブランカが好きだったけれど
今の季節はやっぱり春の色
春の香りのする花がいい
スイトピーやストック・ラナンキュラス・
小手毬も入れて花束にして
命日の前日 実家に届くよう発送依頼
そんなとき、
一緒にいてもKayoは何も言わない
帰宅して間もなく大東さんから電話があった
電話をとったのはかよ、「はい、とうのです」といっても
大東さんは「あら、間違ったかしら」なんて思わない。
「詩集ありがとう、二日前に届いたんだけれど・・・」
あとは鼻をすすりながらコロコロと笑っていた。
「花粉症?」
「そうなのよ、このへん杉の木が多いの。出てきてよ、このへんいい所よ」
「会いたい、、行くわよきっと、元気なうちに・・」