昨日は母の命日だったので休日のKayoとお墓参ながら久々実家に。
朝6時に家を出て東京駅から高速バスで水郷潮来まで約1時間40分ぐらい。
そこからは迎えに来てくれていた義兄の車で次姉と4人で行方市へ。途中
お墓参りを済ませて実家訪問。実家には母の13回忌以来だから2年ぶり。
その2年の日々のあいだに母の残り香はすべて自然に溶けこんでしまった
かのように ひっそりとしていた。気づく間もなく深い川へと流れて・・・
向こう岸へと流れついたのだろうか。その対岸で出会った人の風貌が母とよ
く似ていて驚いたのだけれど、その人の香りは母の香と似ているようでいて
母とは全く異なる香りを醸し出していた。
記憶の中では、きれいに耕されていた周辺の景色も今は荒野化した田畑。
イヌフグリの花とツクシをよけるように道しるべすら失った畑の中を歩いて
たどりついた池の淵にたつと 突然大きな水音が一つ二つ三つと聞えて水辺
に波紋が広がった。その池は、昔より二廻りぐらいは小さくなったような浅
くなったような感がした。水面をすかしてみると子供の頃は見なかった ひ
つじ草だろうか 水中に背伸びをするようにしてゆらゆらと小さな葉が揺ら
めいているのが見えた。あの水音は、大きな水音だったから食用ガエルだっ
たのだろうか。
1時間ほどして、義兄の運転する車でつぎの予定に地に向かう。
その頃は、天気予報通りと言おうかわたしの外出に合わせてと言おうか雨が
降りはじめ雨脚もだんだん強まってきた。まずは、昼食を済ませてから、雨
の中で予定の仕事にかかった。6年前ぐらいに埋めたミルフイーの骨を拾う
のが、かよの同行した一番の目的。あの頃は夾竹桃の花が盛りだったが 今
は桜草と梅の花とスノーボールが満開だった。
その梅の木の根元がミルフイーを埋めた目印だと言う次姉の言葉に従って
その場所を掘り起こし始めたのだけれど、梅の木の根っこが邪魔してなかなか
思うように掘り進まない。鉢植えの梅をミルフイーを埋めた近くに移したのだ
とい言うから 今 盛りの白梅のその白はミルフイーの白、そう思い もっと
深く掘るのはやめて、その周辺の白い小石を数個持ち帰って小さな容器に納め
られたミルフィーの魂は、今度は我が家で安らな永遠のねむりについた。
今朝の次姉からの電話では、穴を埋めたその場所にスノーボールの苗を植えたの
だとか言っていた。白いまあるい花が一面に咲くのもそう遠い日ではなさそうだ。
帰りの高速バスの乗客はわたしたち二人きり。
金曜日の午後4時頃だったけれど・・こんな体験もはじめて。