「 三角みづ紀・とりとめなく庭が」読了。
とても謙虚という感じを受けた。
それは、彼女の生き方そのものなのだとも思う。
大人なのだ。彼女の倍以上も生きてきた私よりも。
帯に橙書店店主・田尻久子さんが
「・・・詩人である彼女が選ぶ言葉のひとつひとつ
は、たやすくは紡がれてはいない」と書いている。
ほんとうに、と思う。ページを繰るとところどころ
に描かれている絵がまた可愛い。細胞だったり猫や
亀だったりはぱっとみて分かるのだけれど、ぱっと
見るだけで、「これは?」と深く追求しないわたし
にも、どの絵も柔らかーい感じなのだけれど、どれ
もが彼女の言葉を借りると「生きている音がきこえ
てくる」ような絵だ。
文章の書き方など、学ばせていただくこと多々。