数日前の真夏日の様な日曜日だった。
お使いに出て ぶらりぶらり風に吹かれて歩いていると
公園を過ぎるあたりでとどこからともなく甘い香りが漂
ってきた。見回すと道沿いに色鮮やかなオオムラサキの
花が咲いていた。
サヤエンドウやスナップエンドウ, アスパラやふきは今が旬、、
キュウリも最近はお手頃な値段になってきた。トマトもよく熟
れておいしそうだった。黒豆のもやしもカゴに入れる。
イシモチが2匹、、半額の値札かついていたからと選んだのはかよ。
目はいきいきそうに見えたので同意。他もろもろ4~5日分の食材を
購入、帰路はコースを変えて商店街を通り抜ける途中アーケードの
軒で子ツバメが一羽さえずっていた。ため池の橋を渡り坂を上り
ながら土手に生えているスギナの子で遊んでみたけれど、余り感動
を覚えないのは何故だろうなどと考えながらそばに群生して咲いて
いるシランや咲き始めたさつきの花を愛でながら歩いた。
階段の入り口、郵便受けの前を通り過ぎようとしたとき、ちょろちょろ
とうごめくものが目にはいた。枯れ葉と思っていたからドキッとしなが
ら良く見ると枯れ葉色したトカゲだった。体調10㎝ぐらい。頭をもたげ
わたしをじっと見つめているような目は幼げに見えた。は虫類はトカゲ
でも悲鳴をあげるほど苦手。それなのに、その目に射止められたように
「こんにちは」ってあいさつまでしちゃって なんだかとても不思議な
気持ちになった。
ツバメもトカゲも、その日が人間と出会ったはじめての日ではなかった
ろうか。人間の世界にもツバメやトカゲの世界にもはじめての日って
あるのだと妙に真剣にそのことを思い納得したり これからの幸せを祈
ったりした。
今日は、あの日が嘘の様な肌寒い曇天。