みやうちふみこのブログ

日々の思い こぼれないように 

お散歩、初めの一歩

前に靴を履いたのはいつだった?と、

母はわたしに聞いた。

そのぐらい前のことだった。 

多分、、、前に病院に行った時だから、先月の末

あれから、3週間も過ぎて 今日はもう8月20日 

百日紅の花房が、、、実になるころだ。

8月20日、今日はみかお姉さんのお誕生日なのでお祝のメールをしたら

ほんとうにすぐに「どーも」と返信があった。

母は、じゃぁ、お昼はお赤飯にしようね。と言って

勝手にお赤飯を炊いたので、お昼は、お赤飯だった。

今日、母は3週間ぶりに靴をはいて歩いた。

3週間前は「まだ歩き始めるとき膝が痛いって自然に悲鳴を上げるのよ」と言

って歩き始めるときに大きな声で、あぁいた 痛いって悲鳴を上げていたけれ

ど、今日はもうそんなことはなかった。団地の、道路の向こうの山すそ、夏草

の中に咲いている白いユリの花を見つけてから、はわしは、その花を、絶対母

に見せてあげたいと思っていた。

昨日は、会社に行くとき、そこに熊手を持ったおじさんがいたので、 心配で、

母にメールしたのに、「気がつかなかったわ」と言いながら 夜遅くにメール

を読んでいた。でも、帰り見たらまだ咲いていたので、今朝早くお散歩に行く

ことは、昨日の夜のうちに、母と約束していたのだ。外に出ると、防虫剤にに

た匂いがした。母が、夕べ、雨が降ったからかしらね、と言った。

雨粒のついた夏草の中に、真っ白な百合の花を見たとき、母は、とてもうれし

そうな顔をして写真を撮っていた。花の香り、あまりしないね。と言ったら、

ヤマユリじゃないからかしら、と母が言った。

母の動きが、前とはずいぶん違うと思った。

バス停の方にはいかないで公園に入ると、蝉が大きな声で鳴いて、カラスが鳴い

ていた。早い時間なのに、ベンチで本を読んでいる人、二人で話をしている人、

一人でそっとしている人、、公園にも、それぞれの模様があった。

美しいと思った。今日のお散歩は、本当に、はじめの一歩って感じだった。

帰って、シャワーで汗を流してから、ヤマユリと見てきた百合の花の違いを母に

聞いたら、ヤマユリは花弁が大きく開いて花弁にてんてんてんがあって、あま~い

香りがするの、今日のユリは、花弁のところがが長く伸びてラッパのように咲いて

いたから鉄砲ユリ、、、。昔、おばあちゃんの家の庭には、ひまわりと一緒にたく

さん鉄砲ユリが咲いていたんだけど、今あるのは、タカサゴ百合なんだって。と、

母は少し遠くの方を見るようにして、ひとりごとのように言った。

母は、蝉のぬけがらを見つけても、まだぬれているブランコを眺めながらでも、ま

だつぼみの朝顔を見ても うれしそうな顔をしてみていたので わたしは、良かっ

たと、思った。

 

夕方になって、部屋が暗くなって、雷が鳴り始めたけれど、また明るくなって、、、

今度は暗くなってきたけれど 蝉がミンミン鳴き始めてツクツクボウシも鳴いてい

るから、雷はもうとおりすぎたのだろうか、、、。

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雨粒のついているブランコ