みやうちふみこのブログ

日々の思い こぼれないように 

悔恨 

あなたの元上司だった
  
あなたの最後まで尊敬していた方は
  
あなたの棺の前で手を合わせ線香をあげ
  
母に向かって 
  
お悔やみの言葉をかけてくださいました。

「 もっと でんと構えていれば良かったんだよ。」

「ガッハハハ・・・。」
 
母は笑顔をつくり
「ほんとうに色々とお世話様になりました。」
と、深々と頭を垂れた。


わたしは 玄関で
ギュッと口元に力を入れひとみを見開いて
その方の目を見て深く一礼しました。
ご一緒の元同僚Mさんのお顔は蒼白だった。

 

昔、わたしはある方とお見合いをした。
「彼は原石、磨いてやってください」と
おっしゃったのはだれだったか
翌日、兄はそのお見合いを断ってくれました。
「妹には無理だと・・」 
  

もしも。 もしも。

もしもしかめよかめさんよ

教えてください。

あの日から何度も何度も思ってきたこと。

あなたと会った最後の日 

あなたの話していた一片の言葉が

今でもときどき わたしの中でうずくのです。

 

島弘子さんの詩集「洋裁師の恋」にでてくる
「こごえた初恋」を読んで、
あの日から・・わたしがずっと思ってきたことを
言葉にする事が出来ました。すごく不思議にも思う。